
レコードを部屋に飾る

何でもかんでもシンプル(≒ ミニマム)にすることばかり考えてしまうためインテリアの類にはとても疎いのですが、家の中に何も飾りっ気が無いとそれはそれで殺風景というかあまりにも面白みに欠けるので、レコード(のジャケット)を壁に飾っています。これが我が家の唯一(?)の飾り付けです。
名盤 LP のジャケットアートワークが放つ存在感
高校生の頃にエレキギターを趣味で始めたことで、60s, 70s の洋楽ロックをひたすら聴き漁りました。中古 CD ショップに行っては数々の名盤を買いまくり、音楽だけでなく多種多様なジャケットアートワークにも魅了されていました。
一般に CD のジャケットは 12cm 四方サイズですが、これではどんなにかっこいいアートワークでもどこかミニチュア感があって迫力がありません。一方 12 インチレコード(LP)のサイズは 31.5cm 四方。全く同じデザインでも迫力が全然違います。額縁に入れて飾ればこれ以上のインテリアは無いでしょう。
お気に入りのタイトルを厳選
好きなアルバムは何百とありますが、全部を飾ることは出来ないので本当に飾りたいものを厳選しました。選ぶにあたって自分に課したルールは下記の 3 つ。
- 昔から聴き込んできたアルバムであること
- 一つのミュージシャンにつき一枚であること
- 部屋の雰囲気に馴染むようなデザインであること
単にアートワークの雰囲気だけで選ぶのは流石ににわか過ぎますし、せっかく厳選するのだから大好きなミュージシャンの中から選びたいわけです。
とりわけローリング・ストーンズが好きなので全部ストーンズで統一することも出来たのですが、それはそれで選ぶ楽しさが低減してしまいそうだったのと、バランスを考えた結果一つのミュージシャンにつき一枚としました。
家具の大半が白黒のモノトーンで落ち着いた(地味?)な雰囲気なので、そこからあまり浮かないようなデザインのを意識して選びました。
そんなわけで、今回選んだのは下記の三枚。

Hot Rocks 1964-1971

1971 年にリリースされたいわゆるベストアルバム。全てのロックアルバムの中でこれが一番かっこいいアートワークだと思っています。これを超えるデザインのを僕は未だに見たことがありません。収録内容も 60s のストーンズを代表する名曲で構成されており、迷うことなく最初に選びました。
ちなみにストーンズのオリジナル・アルバムで好きなのは、Satanic Majesties、Let It Bleed、Some Girls あたりです。
MODERN TIMES

2006 年リリースと比較的最近のアルバムですが、ボブ・ディランのキャリアの中でもかなり好きなタイトルです。
僕は Yohji Yamamoto というブランドの服が好きなのですが、初めてそこで服を買ったのが 2007 年の秋冬であり、そのシーズンのパリコレクションショーの BGM でこのアルバムの曲が使われていたのがとても印象的だったのを今でも覚えています。そんなこともあってか、とても思い入れのあるタイトルですね。
aja

1977 年にリリースされたスティーリー・ダンの代表作。ここに写っている人は山口小夜子さんという 70s にパリコレ等で活躍されたスーパーモデルです。一見おどろおどろしい雰囲気のアートワークですが、資生堂の TVCM といった広告を見るととても美しく可愛らしくて魅力的な女性であることが分かります。
ちなみにこの朱と白のライン、 CD だと小さすぎて何なのか分からなかったのですが、着物か何かの襟元や裾口だったようですね。ずっと服の背中に描かれた柄か何かだと思ってました。
内容自体も徹頭徹尾計算しつくされた 1 ミリの隙もない完成された音楽で、聴いていて全く飽きることがありません。
邦題が 彩(エイジャ) というのがまた素晴らしいです。
額縁自体もお気に入り
レコード用サイズの額縁自体は東急ハンズや画材屋などにも売っているのですが、どれも LP ジャケットがちょうど収まるサイズのものばかりでした。それだと単にレコードジャケットをそのまま壁に貼り付けただけみたいで、なんとも味気ないです。

いろいろとネットで探しているうちに額縁のタカハシというオーダーメイドも受け付けている額縁専門店を見つけました。とりあえず問い合わせフォームから大まかな額縁のイメージを伝えたところ、真摯に相談に乗ってくださって、まさに思い描いていた通りのモノを用意してくれました。

このフレームの質感と細さ。そしてこの余白。これが欲しかった。最高です。ここ 1 ~2 年くらいの間で一番満足度の高い買い物だった気がします。
リビングはひとまずこれで完成ですが寝室の方にはまだなにも無いので、そっちはそっちでまたレコードを飾ろうと考えています。
何を選ぼうか迷ってしまいますが、それがまたとても楽しいです。